So-net無料ブログ作成
映画 *や ブログトップ

雪に願うこと [映画 *や]


雪に願うこと プレミアム・エディション [DVD]
「雪に願うこと」、観ました。

東京で事業に失敗した学は行く当てもなく、13年ぶりに北海道の兄を訪ねる。
兄は“ばんえい競馬”の厩舎を営んでおり、暫らくそこに置いてもらう事に。
馬との触れ合いや、同僚達と過ごすうちに、学の中で何かが変わり始めていく。

人生に挫折を感じた主人公が、故郷に逃げるようにして帰ってきた。
それを迎えるのは、ぶっきら棒で頑固者の兄。
兄弟の間には過去に確執があった。
今まで故郷を捨てたように暮らしていた弟が、自分の所に来るからには相当な理由があったのだろう、そう思う兄はつっけんどんではあるけれど、弟を厩舎に置きます。
13年もの間、家族を省みなかった学ですから、兄弟の間に溝があるのも肯けるのかもしれません。
都会での成功を一度は手にした学だけに、その栄光を捨てきれずにいる感じがします。

主人公が自分の人生や家族との関係を、挫折をきっかけに見直していく物語。
ありがちなテーマではありますが、北海道の“ばんえい競馬”を取り入れたことが、この作品に特徴を与えていると思います。
“ばんえい競馬”を初めて見ましたが、馬が騎手を乗せたソリを引きながら坂道を越えて走る障害物レース。
輓馬(ばんば)という種類の大きな身体の馬が、砂地にしっかりと蹄を踏みしめ懸命に走る姿は力強いです。
学が厩舎で担当する事になった馬は、最近負け続きで後が無い“ウンリュウ”。
ウンリュウの姿に自分を重ねているからなのか、学とウンリュウは見えない絆で結ばれていく。
動物には人を癒す力がありますよね^^学もしだいに癒され、明日への活力を取り戻し自分の人生を踏みしめて行くのです。

主人公・学は伊勢谷友介、どスパルタな兄・威夫は佐藤浩市が演じています。
兄の厩舎の家政婦・晴子には小泉今日子。
丁寧に、真面目に作られた作品って感じ。
それだけに予想外の事も起こらない、先の読めるストーリーとも言えなくもないですが・・・。
真面目なところに好感が持てる、良質の日本映画だと思いました。

雪に願うこと  (2005)
 監督 根岸吉太郎
 伊勢谷友介 佐藤浩市 小泉今日子 吹石一恵
 山本浩司 草笛光子 山崎努 小沢征悦 椎名桔平 でんでん 
nice!(9)  コメント(5)  トラックバック(1) 
共通テーマ:映画

ヤング@ハート [映画 *や]


ヤング@ハート−オリジナル・サウンドトラック(ライヴCD付2枚組)
「ヤング@ハート」、観ました。

アメリカ・マサチューセッツを拠点に活動する、平均年齢80歳のコーラスグループ“ヤング@ハート”。
彼らが年に一度開催するコンサートまでの、6週間の姿を追った音楽ドキュメンタリー。

おじいちゃん、おばあちゃんのパワーが溢れる作品です。
歌うナンバーはロックの数々、厳しい指導者ビルのもと練習に励みます。
初めこそ激しい音楽に顔をしかめるお年寄り達も、速いリズムや沢山の歌詞をマスターして自分達の音楽にしていきます。
それもこれも、歌う事が大好きで、歌が生きがいの彼らだから。
歌の持つ力のすごさを、改めて感じるのでした。

もとは老人ホームのコーラス隊から始まったという“ヤング@ハート”。
今では、海外公演や刑務所への慰問など、その活動は高齢のお年寄りとは思えない。
歌と共に長年培ってきた、仲間同士の信頼関係も厚い。
何でも明るく笑いとばしてしまう様は、さすが生きてきた年輪の幅を感じます。
監督やスタッフを“ボーイズ”と呼ぶおばあちゃんとか、ホントおちゃめ^^

そして時には、大事な仲間を見送ることも避けては通れぬ現実。
そんな時、哀しみに暮れながらも暗くならず、彼ららしい前向きな姿勢で仲間の死を受け入れます。
大好きな歌と仲間に囲まれて、見送られる方も大往生なのではないかと思いました。

観ていて“ハッ”とした言葉があって、お年寄りの一人が口にした“ショービズだ”という一言。
そうなんです、彼らはショービジネスとしてプライドを持って歌っているんですね。
歌が大好きなのはもちろんで、そしてプライドがあるからあそこまで出来るんですね。
私は洋楽とか全然詳しくないので、もと歌とか知らなかったりするのですが、“ヤング@ハート”の数々の歌には感動しました^^

[映画館で鑑賞]

YOUNG@HEART  (2007)
 監督 スティーヴン・ウォーカー
nice!(13)  コメント(11)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

容疑者Xの献身 [映画 *や]


「容疑者Xの献身」オリジナル・サウンドトラック
「容疑者Xの献身」、観ました。

実はこの作品、観に行く予定にはしてなかったのですが・・・。
いつもブログでお世話になっている虹子さんをはじめ、いろんな方のところで非常に評判が良い。
テレビドラマ「ガリレオ」は観たり観なかったりでしたが、気になったので映画館行ってきました!
テレビは観てなくてもご心配なく、十分に楽しめる作品に仕上がっていました。

河原で発見された男性の死体。
捜査に乗り出した内海(柴咲コウ)らは、男性の元妻(松雪泰子)への聞き込みを始める。
そこで隣に住む数学教師・石神(堤真一)に出会う。
石神は湯川(福山雅治)の大学時代の同級生で、天才数学者と言われた男だった。

この物語の主役は堤さんと言っても過言ではないくらい。
かつて天才と呼ばれた男は、どう見てもそうは思えない暮らし振り。
背を丸め、マフラーで顔を覆い、冬枯れの街を歩く石神は冴えない雰囲気いっぱいです。
しかし彼の秘めたる思いが、1つの事件を機に動き出す。

事件の謎解きの面白さも十分楽しめました。
ヒントはあるにはあるのですがそれがどう繋がるのか、最後のほうで気付いた時は思わず“あっ!”と声が出そうになりました。
そして今回は、何といっても人間ドラマの方に重きを置いていたと思います。
石神が見せる表情一つ一つを見逃すまいと、じっくり彼を見るうちに感情移入してしまい、相当切ない気持ちにさせられました。
悲哀と言うものを全身で表現。

完全に堤さんに持っていかれた感がありますが、福山さんはやはりカッコいいです(*^ー^*)
あと草薙刑事役の北村一樹さんも渋い。
画的なスケール感で言えば、2時間ドラマでも良かったかも?と思わなくもないですが、じっくり腰を据えて世界に浸るにはやはり映画館かな、と。
(家で2時間ドラマを落ち着いて見たためしがない、もので・・・。)
そう思わせるほど、堤さんの演技は良かったです。

[映画館で鑑賞]

容疑者Xの献身  (2008)
 監督 西谷弘
 福山雅治 柴咲コウ 堤真一 松雪泰子 北村一輝 ダンカン 長塚圭史
 金澤美穂 益岡徹 渡辺いっけい 真矢みき
nice!(8)  コメント(10)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

 [映画 *や]


弓
「弓」、観ました。

船の上で暮らす老人と少女。
少女は幼い頃、老人にこの船に連れてこられ、17歳になると老人と結婚する事になっているという。
少女と外界との接点は、老人が小船で連れてくる釣り客たちだけ。
ある日、一人の青年が釣り客として訪れたことにより・・・。

あらすじを聞くと何とも現実離れしているというか、すごい設定だと思います。
もしかしたらあまりに有得ない設定のために、入りの部分でダメな人もいるんじゃないでしょうか。
でも観始めると止められない、この人物達がどこへたどり着くのが自分の目で確かめないといられない、そんな感じで作品にがっつり掴まる人もいると思います。
他の作品でもそうですが、私は明らかに後者。
キム・ギドクが作る世界にどっぷりとはまりました。

この船の上と言うのが思った以上の閉塞感。
老人が弓で奏でる音楽は美しく、海も空も美しい。おんぼろの船でさえ美しく見せる映像は素晴しい。が、何とも言えない息苦しさを覚えます。
そんな中、老人と少女が行う“占い”にいたっては観ていてほんとに息を止めた。
しかし少女にとってはこの船上が全ての世界であって、それが普通の暮らしなのです。
老人と少女、二人は長い間そうしてきたのです。
そこに気の良さそうな青年が現れることにより、二人の均衡が崩れ始める。

少女を演じるのは、ハン・ヨルム。
驚くほどに童顔なのでいったい幾つなのかと調べたら、1983年生まれ。
この映画を撮った時は22歳くらいなのかな。(彼女はサマリアにも出ていた)
とにかく肌が透き通るように美しい、どんだけアップになろうとも。
無垢な魂のようであり、また同時に何とも言えない妖艶さ。それを見事に体現していたと思います。
彼女が笑うとこの上なく喜び、冷たい視線を浴びせられると拒絶を感じ恐れおののく。
船の上に縛り付けている老人の立場は、いつしか形勢が逆転していたのでしょう。

情が深い、情に厚い、情にもろい、また情が移る、情にほだされるなど、いい意味にも悪い意味にも使われるこの“情”と言う感情。
その醜さ、尊さ、美しさ、摩訶不思議さを見せられたような気がします。
私は青年の目線で物語を追っていたのですが(この青年が世間の常識であり、正義だと思う)、(反転)糾弾されるべき老人にも温情というのか、突き放さない所に正直驚きました。
ラストには、言葉が出ないほど圧倒。
上にも書いたように、その癖の強い作風から好き嫌いがはっきり分かれる作品であり、また監督であると思います。私はこれが3作品目ですが、相変わらず面白いと思いました。
他の作品、またみます。

<DVDで鑑賞>

THE BOW  (2005)
 監督 キム・ギドク
 チョン・ソンファン ハン・ヨルム ソ・ジソク


nice!(3)  コメント(4)  トラックバック(1) 
共通テーマ:映画
映画 *や ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。

×

この広告は1年以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。